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12月15日、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」いわゆるサブリース新法が施行された。近年、サブリースに関するトラブルが注目され対策が望まれていた。記憶に新しいのはレオパレス21の賃料減額を巡る控訴や、シェアハウスかぼちゃの馬車の不正融資問題などがある。レオパレス21では物件オーナーが家賃減額契約の無効と、減額分の家賃の支払いを求めたというものだ。争点はオーナーが家賃減額契約について誤認していたかどうかと、誤認である場合その原因がどちらの責任となるかだ。岐阜地裁ではオーナー側の主張を認めその責任をレオパレス側にあるとした。この控訴については、家主へ家賃減額契約について説明がしっかりと行われていればトラブルになっていなかった可能性が高い。また家主側もサブリース契約に関してのリスクをしっかり把握していなかったことも原因と言えるだろう。そして「かぼちゃの馬車」では不正融資問題が大きく報じられた。一見サブリース問題と関わりが無いように見えるが、こちらは販売方法にサブリースが使われていた。問題となったスマートデイズ(事件当時の社名)では大きな収益を得られる建築受注を取るためサブリース契約を行い、目立つ空室状況の穴埋めとしていた。管理業務はずさんで家賃収入も低迷していたという。このように建築提案にひもづくサブリース契約は、建築費を空室リスクのカバーに使われるケースもあり、類似のトラブルは多い。このようなトラブルを回避するために本来は家主自身もサブリース契約に伴うメリットだけでなく、リスクに関してもしっかりと把握すべきだ。しかし今まで家主業を営んでいなかったいわゆるサラリーマン家主等は賃貸経営やサブリース契約に関する知識も不足していることが多く、それにつけ込む悪質なサブリース業者が収益を上げるという構図ができてしまっていた。こういった問題を解決するための手段としてサブリース新法が施行された。今までなかった規制についての主な部分は以下の通りとなる。①勧誘時や契約締結時に適切な説明・書面(重要事項説明書)の交付を求める。②違反した場合の処分や罰金などの規定。③取り扱うサブリースが一戸からでも業者は対象となる。④サブリース業者と共同でサブリースによる賃貸経営の勧誘を行う者も新法の対象となる。⑤一定規模以上の賃貸住宅管理業者に登録を義務付ける。国土交通省はこれに付随して、今まであいまいだった三点についてガイドラインで明確化した。一つ目が「規制対象となる勧誘者の明確化」で賃貸住宅の建設請負や土地などの売買の際にマスターリース契約の締結を勧める建設業者や不動産業者、特定のサブリース業者から勧誘の依頼を受けたオーナーが「勧誘者」になることを明記している。二つ目が「禁止される誇大広告・不動産勧誘の明確化」だ。誇大広告の例としては、「家賃保証」「空室保証」などの文言に隣接する箇所に、定期的な家賃の見直しがある場合にその旨及び借地借家法第32条の規定により減額されることがあることが表示されていないという例だ。不当勧誘の例では家賃減額リスクや、契約期間中にサブリース業者からの契約解除の可能性、借地借家法第28条の規定によりオーナーからの解約には正当事由が必要であることについて伝えず、サブリース事業のメリットのみを伝え、デメリットが伝わっていないというものが記載されている。三つ目が「オーナーに説明すべき家賃減額リスク等の明確化」となる。これは契約締結前に書面に記載して説明しなければならないリスク事項を明確化することが求められている。記載されている内容としては家賃が減額される場合がある事や、契約期間中に解約となる場合がある事などがこれに含まれる。今回の法改正にあたってサブリース業者では契約書や、重要事項説明書の見直しが行われ対応にあたっている。一方でオーナー側の準備としてはどのようなものがあるのか。多くのサブリース業者では国土交通省がガイドラインに添付されている重要事項説明書の例を見て書面の見直しをしている点から、ガイドラインを含めて一度は目を通した方が良いだろう。また、国土交通省・消費者庁・金融庁の共同で賃貸住宅経営において特に注意したいポイントをリーフレットにして公開している。繰り返しとなるが、「契約期間中や契約更新の際に賃料が減額される可能性がある点」「契約期間中でも契約が解約される可能性がある点」「家賃を受け取るだけでなく、原状回復費用で出費がある場合もある点」「融資審査の際に不正を行われたケースもある点」などに留意しておく必要がある。12月15日の新法施行以前に結ばれた現在契約中のマスターリース契約についてはどうなるだろうか。この場合、新たな契約書を締結する必要はない。ただし、新法施行後の2020年12月15日以降に契約更新を行う場合には、これまでの契約書に変更がある場合には重要事項説明を行い新たな契約書の締結を行う必要があるので注意したい。不動産売買により、マスターリース契約の賃貸人としての地位が買主に引き継がれる場合、重要事項説明をする必要はないが、サブリース業者が説明することが望ましいとされている。オーナーがサブリース業者を紹介し、詳細はサブリース業者が行ったとして報酬を受けた場合に業者が誇大広告や不当勧誘を行った際は、勧誘者たるオーナーが処罰を受けることはない。ただし、勧誘者(オーナー)自身が誇大広告や不当勧誘を行った場合には業者・勧誘者とも処分の対象となる。この不当勧誘について「オーナー等が契約を締結しない旨の意思を示した後に再度勧誘する行為は禁止」とされているが、この規制に対して「一度断られたとしてもダイレクトメールなどを送るケースもある。追客をどの程度まで行ってよいのかあいまいなため、判断が難しい」とする声や「オーナーが別のオーナーを勧誘する場合にも勧誘者として規制の対象になるが、どのような説明をしているのか管理するのは難しい」とする業者の声もある。この点も勧誘者として活動するオーナーは注意したいところだ。過去にサブリース業者が破綻したり、契約期間中に契約解除を迫られた例もある。サブリース業者と、どのような契約を結んだかに係わらず、最終的にはオーナーが自身で負うリスクと責任がある事には留意しておきたい。






